木造住宅の防音室

新築でもリフォームでも、木造住宅は防音室には向かないと言う専門業者が居ますが、それは間違っています。

木造でも本体(軸組・外装など)に別途防音構造を40ミリ~90ミリの厚さで追加するだけで、D-50~D-60の遮音性を確保できます。

 

既存が120ミリとすると遮音構造を40ミリ~90ミリ追加すれば、厚さ180ミリのコンクリート構造に劣りません。むしろ、費用対効果は木造のほうが高いです。その秘密は、一般的な木造住宅の外装・軸組躯体・内装の大半が木材と吸音材で構築されているので、新たに造る防音構造とは遮音特性が異なるからです。

 

音響防音設計の理論は、特性の異なる構造体の二重構造が防音効果を高めるという基本から成り立っており、通気層のある既存構造であっても、弱点となる周波数帯の遮音性を補完すれば、相乗効果が期待できます。

 

このことを理解できない専門業者には比較的薄い防音対策を行うことは出来ません。

金太郎飴のような質量則のみで設計・施工をするだけですので、無駄に分厚い工事をするだけで、費用対効果は低いのです。木造の防音室こそ、音響・防音設計を理解していないと出来ないのです。