防音室のD-50とは何か

先日、防音相談において防音室のD-50という遮音性能はどういうことなのかを質問されました。

 

周波数帯ごとの遮音性能はJIS規格において定められています。(建築基準法も同様の周波数において透過損失を定めています)

*125Hz:35dB、250Hz:42dB、500Hz:50dB、1000Hz:55db、2000Hz:60dB

 

問題はこれらの周波数以外の遮音性能がコインシデンスや共鳴・共振透過によって質量則よりも大幅に低下する現象が起こることです。

*石膏ボード、鉛ボード・シート、ガラス板など硬質遮音材

*グラスウールでは低音と高音が吸音性能が低下するので、併用すると同様の弱点が生じる

 

専門業者の中には、D-50以上を保証すると言っておきながら、上記の周波数帯において局部的に大幅に遮音低下が起きるような設計施工をしてしまうことが少なくないことです。

 

ピアノ教室などの防音室ではD-50以上が標準的ですので、この性能を確保できないと近隣に迷惑がかかることになります。